ワキ方下掛宝生流の森常好師は、父、森茂好師の三十三回忌を迎えるにあたり、祖父(下掛宝生流十世家元宝生新師)の姓である宝生を受け継ぎ、また、新師の弟の名(常三〔つねぞう〕)を名のり、宝生常三と改名する。
また、同じくワキ方下掛宝生流の野口敦弘師は、師の祖父の元の姓である東條を継ぎ、東條敦弘と改姓する。師の祖父野口貢五郎師は、七世家元宝生金五郎師の弟・東條照政師の三男。
4月29日に国立能楽堂で開催される「森茂好三十三回忌追善/森・野口 両名改姓改名披露 下掛宝生流 能の会」より、新しい舞台名となる。本公演では、森常好改メ宝生常三師が、『半蔀 立花供養 脇語』(シテ 観世清和宗家)のワキを、野口敦弘改メ東條敦弘師は『春栄』の脇仕舞を勤める。