NHK FM放送〈FM能楽堂〉
木曜日 午前11時〜11時50分
4月4日
内容 | 演者 |
(観)西行櫻 | 武田志房 |
4月11日
内容 | 演者 |
(宝)船橋 | 辰巳満次郎 |
4月18日
内容 | 演者 |
(喜)桜川 | 中村邦生 |
3月25日
内容 | 演者 |
【再】 (観)敦盛 | 西村高夫 |
芸能きわみ堂
4月12日(金) 21:00~21:30
(再放送)翌金曜 13:10~13:40
大久保さん、源氏物語のダークヒロイン、六条御息所になる
大河ドラマ「光る君へ」とのコラボ企画、第2週も清少納言役のファーストサマーウイカをゲストに迎える。
第2週では、能「葵上」の能面や装束などもつぶさに分析して、嫉妬故に生霊と化した女性六条御息所の心理を描く技の細部に迫っていく。六条御息所の後日譚「野宮」を題材にした箏曲にもスポットをあて、嫉妬の裏に隠された御息所の悲しみ、諦めなどの複雑な心情も立体的に紹介することで、源氏物語が生み出したヒロインの魅力を多角的にお送りする。
● 【大久保さん、ウイカさん、六条御息所になる!】
能装束の着付け体験&能面
能「葵上」前半で用いられる装束を、大久保佳代子が実際につけてみる。装束は人物の性格を表すうえで重要な要素。唐織と呼ばれる豪華な装飾の着物の内に着ているのは、金の鱗模様があしらわれた装束で、嫉妬を表している。果たして大久保は、気品と教養があふれ、かつ心に複雑な感情を抱えるセレブ女性・六条御息所になれるのか?!
● 【金剛流のみ!六条御息所の執着心をダイレクトに表現する後半】
後半をハイライトでご紹介
御息所は般若の面をつけて、鬼女となって登場し、葵の上を苦しめるのが、後半の見どころ。中でも、葵の上を象徴的に表す出小袖を御息所が奪いとって冥界に連れ去ろうとするドラマティックな場面を中心にハイライトで紹介する。
● 【庭木のちょこっとリポート】
平安時代のエンタメ事情
平安貴族は、どんなエンタメを楽しんでいたのか。源氏物語では、節目毎に管弦、雅楽、舞楽、などが登場するように、実際、そのような芸能を嗜んでいた。平安時代のエンタメ事情を、平安時代の文化や風俗に詳しい川村裕子に庭木アナが聞く。
● 【箏曲で描く 六条御息所その後の物語】
六条御息所は、光源氏の正妻・葵上亡き後、光源氏と疎遠になり、娘が斎宮として伊勢神宮に出向くのに同行を決意する。潔斎をしている野宮神社に御息所を訪ねる光源氏。そこで二人は和歌を交わし、二度と交わることのない別れを惜しむ。源氏と別れざるをえない六条御息所の切ない心情を、現代箏曲「野宮」の演奏で描く。
曲目:「野宮」 作曲/二十五絃箏演奏:中井智弥
<スタジオゲスト>
ファーストサマーウイカ(俳優、タレント、歌手としてマルチに活躍)
<コーナーゲスト>
金剛龍謹(金剛流シテ方)、川村裕子(新潟産業大学 名誉教授)
<司会>
高橋英樹(司会・俳優)、大久保佳代子(お笑いタレント)、庭木櫻子(NHKアナウンサー)
4月19日(金) 21:00~21:30
(再放送)翌金曜 13:10~13:40
【アンコール放送】 野村萬斎、狂言の神髄を語る
野村万作師(92歳)・萬斎師(57歳)・裕基師(24歳)。三代続く狂言師である。去年8月2日に国立劇場で行われた親子孫三代共演の公演では、通常滅多に入ることができないリハーサルから本番中の舞台裏を取材、彼らのリアルな姿を撮影した。番組では、舞台裏の映像と ともに、スタジオに迎える萬斎師・裕基師の解説をはさみ、無限に広がる狂言の世界をお伝えする。
また、新作狂言『鮎』にの型に大久保さん と英樹さんが挑戦するほか、年の差68歳、万作師と裕基師が演じる『舟渡聟』では、古典を大切にする万作師の思いにふれる。萬斎師がボレロにアレンジを加えた狂言小舞『MANSAIボレロ』を例に、西洋音楽と狂言の融合による独特な魅力に迫る。
●【大久保さん、鮎になりきる】
『型』を学べば、人も魚にみえる?! 狂言の面白さを生み出す「仕掛け」に挑戦!
今回は万作家が積極的に取り組んできた新作狂言の中から『鮎』の中に出てくる型を題材にする。
この新作のために創作した鮎の型など 具体的な演技法を萬斎師・裕基師から大久保さんにレクチャーしていただく。6匹の生き生きとした鮎が釣られた後、一匹ずつ串に刺され、焼かれていくまでの部分を取り上げ、大久保さんが体当たりで挑戦、その奥義に触れる。
●【年の差68歳!人間国宝・万作が、孫・裕基と共演!『舟渡聟』】
基礎基本の習熟が新作にいきる
聟入り土産に持参した酒をめぐり、船上で繰り広げられるやり取りが楽しい作品。今回は船頭役を万作師、聟役を裕基師が演じる。万作師は滑稽な役どころでも常に品格がありながら温かい人間味を大事とする。狂言の所作の美しさや万作師の裕基師に対する思いを伺うことで、次世代に向けて伝えたい狂言の可能性をお届けする。
●【MANSAIボレロ】
未来に広がる無限の可能性
萬斎師が狂言の『三番叟』とラヴェル作曲の「ボレロ」に類似性を見出し、創作した新作狂言の小舞。西洋と東洋が舞台上で融合された MASAIボレロは、好評を博し、海外での公演もあるという。古典を大切にしながらも、新作を創作し続ける理由を、萬斎師のスタジオトーク と『MANSAIボレロ』の抜粋をはさみながら、狂言が持つ無限の可能性を届けたい。
<ゲスト>
野村万作(VTR出演)、野村萬斎、野村裕基(スタジオゲスト)
<司会>
高橋英樹(司会・俳優)、大久保佳代子(お笑いタレント)、庭木櫻子(NHKアナウンサー)
古典芸能への招待
4月28日(金) 21:00~23:00
狂言「文蔵」(ぶんぞう) 能「忠度」(ただのり)
今回は能狂言を放送する。重要無形文化財保持者いわゆる人間国宝の山本東次郎師による狂言と、 風雅を愛する一人の武将の死してなお消えない和歌への執心を描いた、世阿弥の作の能「忠度」を、シテ方喜多流能楽師の香川靖嗣師、人間国宝のワキ方・宝生欣哉師らの出演でお送りする。
●狂言 大蔵流「文蔵(ぶんぞう)」
シテ(主)/山本東次郎(人間国宝)
アド(太郎冠者)/山本凜太郎
都でごちそうになった美味しい食べ物の名前を忘れてしまった太郎冠者。その名が『源平盛衰記』の石橋山合戦の場面に出てくるというので、主人が語って思い出させようとするが…。 主人の所作を交えた「語り」の独演が見所の狂言。
●能 喜多流「忠度(ただのり)」
シテ(前シテ・樵翁 後シテ・平忠度の霊)/香川靖嗣
ワキ(旅僧)/宝生欣哉(人間国宝)
アイ(須磨の浦人)/山本泰太郎
笛/松田弘之
小鼓/鵜澤洋太郎
大鼓/國川純
地頭/友枝昭世(人間国宝) ほか
須磨の浦に立つ一本の桜へ供えものをする老人に、旅の僧が宿を貸してほしいと頼む。この桜の蔭に勝 る宿はないだろうと、和歌を引用しながら答えた老人は、その和歌を作った武将・平忠度へ弔いをしてほしいと頼み、消え失せる。その夜、僧の前に忠度の霊が現われ、歌集に選ばれた自分の歌に作者の名 前を載せてくれるよう選者への伝言を頼み、合戦での最期の様子を語ってみせる。
<副音声解説>大谷節子(成城大学教授)
<収録>2024年3月26日 宝生能楽堂
◎NHK放送予定のホームページ
http://www.nhk.or.jp/koten/program/
*日時・内容が変更になることがございます。
問合せ先:NHK視聴者コールセンター 0570-066-066