「国立能楽堂開場40周年記念 能楽鑑賞教室」のイベントが大手町で開催

「国立能楽堂開場40周年記念能楽鑑賞教室 in 大手町」が、「東京サンケイビル 春まつり2023」(4月17日から28日まで)に参加している。

初日を飾る催しとして17日、1階フラットの屋外ステージで、シテ方金春流の山井綱雄師、狂言方和泉流の奥津健太郎師、奥津健一郎師による「はじめてでも楽しめる能と狂言の実演とおはなし」が行われた(12:00~、12:30~の2回)。

解説と実演をする山井綱雄師(左)、奥津健太郎師(右)

国立能楽堂の担当者による挨拶のあと、奥津健太郎師が「狂言はこのあたりのもの(庶民)を主人公にしている。狂言特有の擬音にも注目して観てもらいたい」などと話し、狂言「盆山」を実演した。

続いて、山井綱雄師が、能楽とは何か、また能面について解説。「能は他の演劇と違って何回もリハーサルをするようなことがない。瞬間瞬間ぶっつけ本番の芸能で、それこそが武士に愛された芸能であり、サムライスピリッツである。少しでも能楽に、触れていただき温故知新を体験してほしい」などと語り、「羽衣」の仕舞を披露した。

天気の良いランチタイムで、屋外ステージの周囲はキッチンカーが並ぶスペースもあり、多くのオフィスワーカーに注目されていた。

同日は国立能楽堂PRコーナーも設けられ、グッズ販売のほか、山井綱雄師と奥津健太郎師も出演の、6月20日~24日に開催される国立能楽堂能楽鑑賞教室(狂言「伯母ケ酒」野村又三郎、井上松次郎ほか、能「羽衣」金春憲和ほか、出演者は日替わり)のチケット先行販売(国立劇場チケットセンターでの電話・インターネット予約は 5月10日午前10時より)などもあった。

また地下2階のブリックギャラリーでは、能・狂言の名曲にあらすじを添えた「珠玉の名舞台写真展」、能舞台や能、狂言についてわかりやすく解説した「能楽入門パネル展」を4月28日まで開催。能楽に触れたことがない方々へ、観能のきっかけとなりそうだ。