本書は京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センターのプロジェクト研究メンバーによる研究成果の一部分をまとめたもの(京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター研究報告14)。
本書は能〈羽衣〉を取り上げ、能のパフォーマンスそのものを「解剖」する。文学・歴史を概観し、謡本の記譜法の進化、「小段」についての解説など導入となる第一部、囃子や謡、型などの実技に焦点をあてた第二部、音曲面を中心とした〈羽衣〉の楽譜化を中心とした第三部からなる。
編者の藤田隆則氏は、「従来、能楽研究には、音曲や演出に焦点をあてた作品研究がほとんど存在しない。音曲や演技を、誰にでも見られるかたちで共有できなかったことが、主な理由だろう」と本書「はじめに」で述べている。
本書はすでにPDFが公開されており、また第三部は能の映像に添えることを目的とし、謡・型付・手付・唱歌が能の映像と同時に見ることが出来る動画も公開されている。
能の中でそれぞれのパートが、それぞれの瞬間に何をしているのか、どうやって能が出来上がっているのか、読者それぞれが興味ある部分を深めていける動画となっている。
内容および各章PDFはこちら
動画:羽衣楽譜付 その1はこちら
動画:羽衣楽譜付 その2はこちら
なお、研究機関や図書館向けに書籍として販売もされている。
編者:藤田隆則/定価:2,000円(税込)/発行:京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター/発行年月:2022年3月/ISBN:978-4-910601-01-4
定価 2,000円(税込)
発行/京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター 発行年月/2022年3月ISBN/978-4-910601-01-4