杉本修羅能『巣鴨塚 ハルの便り』なぜ我々は戦ったのか

8月15日(金)18時より、今年リニューアルされた喜多能楽堂で「敗戦80周年記念公演 杉本修羅能『巣鴨塚 ハルの便り』なぜ我々は戦ったのか」が上演される。

本作の原作者である現代美術作家の杉本博司氏は、東京裁判のA級戦犯であった板垣征四郎(陸軍大将)が収監中の巣鴨拘置所で刑死直前にしたためた漢詩を落手し、それを元に修羅能作品を書き上げ2013年『新潮』に発表した。

その後、〈巣鴨塚プロジェクト〉を開始。能への具体的な試みの第一弾として『巣鴨塚(修羅能)』のテキスト朗読を実施した。続く第二弾として、2015年に朗読能『春の便り~能「巣鴨塚」より~』を巣鴨プリズン跡地近くの劇場、あうるすぽっとにて上演。

そしてこのたび〈巣鴨塚プロジェクト〉の集大成として、本格的な能形式に整え上演する。

能面:「十寸髭男」(室町時代)/杉本博司所蔵

※公演詳細と杉本博司氏のコメントはこちら

『巣鴨塚 ハルの便り』チラシ表面/©小田原文化財団

杉本修羅能『巣鴨塚 ハルの便り』

公演日:2025年8月15日(金)18:00 (1回公演)

会 場:喜多能楽堂

チケット発売日:2025年5月3日(土)10時〜

料金(税込): S 席 10,000 円、A 席 8,000 円、B 席 7,000 円、C 席(2 階)5,000 円 ※未就学児入場不可

インターネット予約
喜多能楽堂チケット予約サイト/24 時間対応、要登録・無料

https://kita-noh.com

電話予約:喜多能楽堂| 10:00 ~ 18:00 /休館日あり
☎︎ 03-3491-8813

原作:杉本博司『能 巣鴨塚(修羅能)』(「新潮」2013年1月号掲載)
能本:川口晃平(能楽シテ方観世流)
演出:大島輝久(能楽シテ方喜多流)
作調:亀井広忠(能楽大鼓方葛野流)

主催:公益財団法人十四世六平太記念財団、公益財団法人小田原文化財団

杉本博司 プロフィール

現代美術作家。1948年東京生まれ。1970年に渡米、1974年よりニューヨーク在住。活動分野は写真、建築、造園、彫刻、執筆、古美術蒐集、舞台芸術、書、作陶、料理と多岐にわたる。2009年に公益財団法人小田原文化財団を設立。2017年10月には構想から20年の歳月をかけ建設された文化施設「小田原文化財団江之浦測候所」をオープン。伝統芸能に対する造詣も深く、『杉本文楽曾根崎心中』公演、パリ・オペラ座『At the Hawk’s Well(鷹の井戸)』公演など、国内外で舞台演出を手掛ける。2013年フランス芸術文化勲章オフィシエ受勲。2017年文化功労者。2023年日本芸術院会員に選出。