NHK FM放送〈FM能楽堂〉
木曜日 午前11時〜11時50分
11月6日
内容 | 演者 |
(観世流) 紅葉狩 | 松山隆雄 |
11月13日
内容 | 演者 |
(宝生流) 黒塚 | 朝倉俊樹 |
11月20日
内容 | 演者 |
(観世流) 遊行柳 | 片山九郎右衛門 |
11月27日
内容 | 演者 |
【再】 (金剛流) 融 | 豊嶋彌左衞門 |
NHK Eテレ
〈芸能きわみ堂〉
11月27日(金) 21:00~21:30
翌金曜 13:10~13:40(再)
名作の地を訪ねて 大阪・江口
古典芸能には多くの作品にゆかりの地がある。
登場する者(人間だけではない)たちはそこで生まれ、出会い、愛し愛されて、やがて死ぬ。しかしそのゆかりの地では、どんな形であっても永遠に生き続けて いる。
今回は、今も残る登場人物たちが生きた地を紹介することから、古典芸能を身近に感じ名作に思いをはせるきっかけとしたい。
紹介するのは大阪市東淀川区にある江口。この場所は、平安時代に河川交 通の要衝として王朝貴族が住吉大社や四天王寺、高野山や熊野へ参詣する際に利用された。華やかな歓楽地が生まれ、往来の客に色を売る商いも盛んとなり「天下第一の楽地」と評された。
ここ江口に生きた 遊女・妙は江口の君と言われ、西行法師と出会い歌を交わした彼女は謡曲『江口』や長唄「時雨西行」などの名作に描かれる。江口の里に生きた遊女・妙と大阪に残る彼女の足跡の地を訪ねる。
◆名作 能「江口」遊女の里で起きた出来事
江口という場所が今に伝わるのは「新古今和歌集」に収められた江口の君と呼ばれる遊女・妙と西行の問答歌が発端である。西行が天王寺参詣のおり、雨が降り出し江口の里で遊女に宿を借りようとしたところ、断られる。「この世を厭い、出家するのは難しいかも知れないが、貴方はかりそめの宿まで貸すことまでも惜しむのか」と西行が遊女を歌でなじり、対した遊女は 「ご出家の身ならば、仮の宿に執着なさる筈はないと思って、お断りしたのです」と当意即妙に返した。
このやり取りに着想したのが能「江口」。物語の最後、遊女は白象にのった普賢菩薩となる。 観阿弥が原作を手がけ、その子世阿弥が改作したという能の名作は、江口を取り上げる様々な作品に影響を与える。
・アーカイブス(予定):能「江口~観世流」(2006年『能・狂言』シテ:梅若桜雪ほか)
●遊女の里は今 舞踊・長唄「時雨西行」で紹介(大阪市東淀川区)
・アーカイブス(予定):舞踊・長唄「時雨西行」(1994年『芸能花舞台』
西行:中村鴈治郎(当時・智太郎)
江口の君:吾妻徳彌
●地唄「江口の君」にのせて辿る 江口の君の足跡(水無瀬神宮・野崎観音)
<司会>
高橋英樹(俳優)、大久保佳代子(お笑い芸人)、三平泰丈(NHKアナウンサー・コン平の声)
(NHKリリースより)
◎NHK放送予定のホームページ
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