東京港区の根津美術館では「百草蒔絵薬箪笥と飯塚桃葉」展が開催されている。
同館所蔵、阿波徳島藩主・蜂須賀家伝来の「百草蒔絵薬箪笥」は、器表と内部の抽斗にも豪華な蒔絵があり、蓋裏には100種類の草や昆虫が精緻な研出蒔絵で表されており、蒔絵史や薬学史などの上でも貴重で、今年、新たに国の重要文化財に指定された。本展は、この百草蒔絵薬箪笥を主役に、作者の徳島藩お抱え蒔絵師・飯塚桃葉の代表作がまとめて取り上げられ、大変見ごたえがある。
会 場 根津美術館(東京都港区)
会 期 開催中〜12月8日(日)
開館時間 10:00〜17:00(月曜休館、入館は16:30まで)
入 館 料 1,500円、学生1,200円
※オンライン日時指定予約制
☆根津美術館 ☎03-3400-2536
また同館では、2025年度の展覧会スケジュール(特別展2回と企画展5回)が発表されている。能楽にも関係する展示は下記のとおり(予定)。
●2025年4月12日(土)~5月11日(日)財団創立85周年記念特別展「国宝・燕子花図と藤花図、夏秋渓流図─光琳・応挙・其一をめぐる3章─」
●同時開催「女面の魅力─能「杜若」に寄せて─」
●11月1日(土)~12月7日(日)在原業平生誕1200年記念特別展「伊勢物語─美術が映す王朝の恋とうた─」
●12月20日(土)~2026年2月1日(日)企画展「綾錦─近代西陣が認めた染織の美─」