「日本近代社会の創造者」と言われ、近代日本を導いた渋沢栄一翁を顕彰して製作された新作能「青淵(せいえん、渋沢の雅号)」は、9月29日(月)観世能楽堂にて初演され、好評を博した。10月30日(木)には、渋沢ゆかりの地である東京都北区の飛鳥山公園で再演される。
あらすじ:「大政奉還」の後、渋沢篤太郎(後の栄一)は将軍が下った静岡にいたが、株式会社の原型である「商法会所」を立ち上げ成功した篤太郎の元に、新政府に出仕するよう命が下る。徳川家への忠義と、国家に関わることができるという魅力の板挟みに悩んだ篤太郎だったが、徳川慶喜に諭され、新政府の要請を受けて東京に向かう。
飛鳥山では篤太郎を待つ大隈重信が、茶屋の主人や女たちとすでに酒宴を始めている。篤太郎が到着すると、女は「王子の狐火」を舞って見せ、酒を飲んでいるうちに篤太郎は眠ってしまう。
すると悪鬼が現れ、私利私欲に走るようそそのかすが、篤太郎は孔子の教えをもってこれを退ける。やがて目覚めた篤太郎は、国や世界が栄えることを願って、「栄一」と名を改めることを決め、舞を舞うのだった。


◾️日時:令和7年10月30日 (木) 18時開演
◾️会場:飛鳥山公園内・屋外舞台(雨天時・北とぴあ さくらホール)
◾️プログラム:「解説」「お祓い」「火入れ式」
狂言「蚊相撲」シテ 野村万作師
能「青淵」シテ 観世三郎太師
◾️チケット料金:SS席8800円、S席6600円、A席4400円、B席3300円
◾️お申込み:北とぴあチケットオンライン、カンフェティ
※なお檜書店では、今公演で字幕サービス「能サポ」を提供している(詞章・解説・英語の3チャンネル)。個人のスマートフォンに以下のアプリをダウンロード(無料)することで利用できる。
●字幕サービス「EG-G」アプリ
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また謡本「青淵」も製作・販売している。
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