NHK FM放送〈FM能楽堂〉
木曜日 午前11時〜11時50分
7月4日
内容 | 演者 |
(観)山姥 | 岡久広 |
7月11日
内容 | 演者 |
(喜)清経 | 塩津哲生 |
7月18日
内容 | 演者 |
(観)通盛 | 大槻文藏 |
7月25日
内容 | 演者 |
【再】 (春)玉葛 | 金春安明 |
芸能きわみ堂
7月12日(金) 21:00~21:30
(再放送)翌金曜 13:10~13:40
アンコール 大河ドラマ「光る君へ」連動企画!
愛と嫉妬の能「葵上」(前編)
大河ドラマ「光る君へ」との連動企画として好評を得た内容を2週連続でアンコール再放送する。
源氏物語の中でも、恋愛で苦悩するが故に注目される女性、六条御息所。嫉妬心で身を焦がし、生霊と化す、時代を超えて恋愛に苦悩する全ての人が共感するその理由に迫る。
大河ドラマ「光る君へ」とのコラボ企画として、ドラマでは清少納言役で出演し、大久保佳代子とも親交の深いファーストサマーウイカをゲストとして迎え、2週にわたって「源氏物語」が伝統芸能ではどのように描かれてきたのかを探る。
第1週は、 源氏物語に描かれる女たちの中でもとりわけ印象深い、六条御息所にスポットをあてる。亡くなった皇太子の妃でありながら、光源氏の正妻への激しい嫉妬に身を焦がし、自己嫌悪にさいなまれる御息所。
彼女を主人公とした能「葵上」は能楽の中でも 屈指の人気作である。
この2月には、東京・渋谷で人間国宝の金剛永謹が御息所を演じる「葵上」が上演され、女性の情念を強く感じさせる演技に注目が集まった。
新規に収録した貴重な映像を、ハイライトでお送りする。そもそも御息所ほどの高貴な 人間がどのような経緯で生霊となったのか。御息所の人物像、平安文化や芸能など当時の背景も解説しながら、「葵上」を多角的に紹介する。
【六条御息所の人物像とは?】
ハイクラスな貴婦人の実情
夫が無事に生きていれば天皇の妃にもなった高貴な人物が六条御息所である。源氏物語ではそんな御息所は、光源氏と関係を持ってしまったことで苦しむ姿が描かれている。
源氏物語を現代語訳したことでも知られる作家で国文学者の林望、そして京都御所の傍らに拠点を置く、金剛永謹の話を交えながら、御息所の人物像に迫る。
【庭木のちょこっとリポート】
平安時代トリビア
光源氏との関係に悩み、生霊にまでなってしまった六条御息所。心の奥深くに刻まれた深い悩みを解決する策を、清少納言の書いた随筆の名作「枕草子」にみる。現代にも通じる答えがそこには書かれていた!
平安時代の風俗・風習について、古典芸能入門者へのわかりやすい解説で定評のある川村裕子に聞く。
【六条御息所の心理を深く描く能「葵上」前半】
見どころをハイライト
能「葵上」は、御息所の心理を際立たせる特徴的なシーンがある。
一つは葵上に対して御息所が恨みを吐露するシーンだ。
葵上は登場させず、舞台上に小袖を置いて象徴的に示すことで、御息所の心理を深く演出する効果をもたらす。そして葵上への嫉妬心を爆発させるような激しい舞。
前半の見どころを中心に、入門者にもわかりやすく紹介する。
<インタビューゲスト>
金剛永謹(能楽師シテ方 金剛流/人間国宝)
<スタジオゲスト>
ファーストサマーウイカ(俳優、タレント、歌手としてマルチに活躍)
<コーナーゲスト>
林望(作家・国文学者)、川村裕子(新潟産業大学名誉教授)
<司会>
高橋 英樹(俳優)、大久保 佳代子(お笑いタレント)、庭木 櫻子(NHKアナウンサー)
7月19日(金) 21:00~21:30
(再放送)翌金曜 13:10~13:40
アンコール 大河ドラマ「光る君へ」連動企画!
愛と嫉妬の能「葵上」(後編)
大河ドラマ「光る君へ」と連動企画として好評を得た内容を2週連続でアンコール再放送する。
光源氏の愛を受けられなかった、源氏物語のヒロインの一人、六条御息所。
その個性的なキャラクターは、能楽、歌舞伎、箏曲、京舞など、古典芸能のインスピレーションの源泉となってきた。
御息所を通して、現代にまで及ぶ源氏物語の影響の大きさを探っていく。
大河ドラマ「光る君へ」とのコラボ企画、第2週も清少納言役のファーストサマーウイカをゲストに迎える。
今回は、能「葵上」の能面や装束などもつぶさに分析して、嫉妬故に生霊と化した女性六条御息所の心理を描く技の細部に迫っていく。
そしてその後、御息所はどう生きたのかという後日譚の能「野宮」を題材にした箏曲にもスポットをあてる。
嫉妬の裏に隠された御息所の悲しみ、諦めなどの複雑な心情も立体的に紹介することで、源氏物語が生み出したヒロインの魅力を多角的にお送りする。
【能面からみるヒロインの心情】
能楽師金剛流の若宗家・金剛龍謹をスタジオに迎え、能「葵上」で実際に用いられる、数百年前の貴重な能面をつぶさに解説。造形の工夫や、能面をどう使うかで見えてくる登場人物の心情表現など、能面をつけて演じるならでは工夫の技やその効果に迫る。
【庭木のちょこっとリポート】
平安時代のエンターテインメント事情
平安貴族は、どんなエンタメを楽しんでいたのか。
「源氏物語」で描かれる、舞楽や楽器の演奏に注目。
ストーリーの展開をドラマチックに彩る効果がそこにはあるという。
平安時代のエンタメ事情を、古典芸能入門者へのわかりやすい解説で定評のあ る川村裕子に庭木アナが聞く。
【六条御息所の執着心をダイレクトに表現する能「葵上」後半】
御息所は般若の面をつけて、鬼女となって登場し、光源氏の正妻・葵の上を苦しめるのが、後半の見どころ。
中でも、葵の上を象徴的に表す小袖を御息所が奪いとって冥界に連れ去るドラマティックな場面を中心にハイライトで紹介する。
シテ(六条御息所の霊):金剛永謹(人間国宝)
【箏曲で描く 六条御息所その後の物語】
六条御息所は、光源氏の正妻・葵上亡き後、光源氏と疎遠になり、娘が斎宮として伊勢神宮に出向くのに同行を決意する。
潔斎をしている京都・野宮に御息所を訪ねる光源氏。
二人は和歌を交わし、二度と交わることのない別れを惜しむ。
源氏と別れざ るをえない六条御息所の切ない心情を、現代箏曲「野宮」の演奏で描く。
曲目:「野宮」月の段 作曲/二十五絃箏演奏:中井智弥
<スタジオゲスト>
ファーストサマーウイカ(俳優、タレント、歌手としてマルチに活躍)
<コーナーゲスト>
金剛龍謹(金剛流能楽師シテ方)、川村裕子(新潟産業大学名誉教授)
<演奏ゲスト>
中井智弥(作曲家/二十五絃箏演奏家)
<司会>
高橋 英樹(俳優)、大久保 佳代子(お笑いタレント)、庭木 櫻子(NHKアナウンサー)
◎NHK放送予定のホームページ
http://www.nhk.or.jp/koten/program/
*日時・内容が変更になることがございます。
問合せ先:NHK視聴者コールセンター 0570-066-066