訃報 梅若万佐晴師

シテ方観世流、梅若万佐晴(うめわかまさはる)師が、2023年9月30日に逝去された。享年78。

梅若万佐晴師は1945年生まれ。二世梅若万三郎の次男で、現在の三世梅若万三郎師の弟。父に師事。日本能楽会会員(重要無形文化財総合指定保持者)。公益財団法人梅若研能会理事。

初舞台は1949年「花筐」子方、初シテは1955年「合甫」。1969年「道成寺」を披く。また、2002年「卒都婆小町」、2007年「鸚鵡小町」、2013年「姨捨」を披く。

1967年より毎年ヨーロッパ各地で海外公演に参加(ノルウェー・スエーデン・フィンランド・ポルトガル・英国・イランなど)。1985年ハワイ官約移民100年祭記念薪能公演、1986年カナダ万国博覧会にて公演参加、1989年ベルキーユーロパリア日本祭参加、1993年ドイツ公演ほか、海外公演にも多数出演された。

また東京の大本山増上寺にて1980年より36年間薪能に出演するなど、能の普及にも尽力された。

後継者は梅若泰志師。本葬は10月28日(土)午後2時より増上寺光摂殿で執り行われる。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。 合掌