ニューヨーク・カーネギーホール主催/三響會特別公演を11月に開催

三響會は、2025年11月14日(金)に、ニューヨーク・カーネギーホールにて“An Evening on Traditional Japanese Arts” と題した、三響會の演奏を中心にした特別公演を開催すると発表した。

カーネギーホール主催公演としては、初めての日本伝統芸能となる。

左から中村隼人、田中傳次郞、亀井広忠、田中傳左衛門、観世三郎太の各師(会見が行われたセルリアンタワー能楽堂にて)
三響會とは

人間国宝で大鼓方葛野流の故亀井忠雄を父に、歌舞伎囃子田中流前家元9代目田中佐太郎を母にもつ、亀井広忠、田中傳左衛門、田中傳次郞の三人の兄弟が、囃子を通じて能と歌舞伎それぞれの伝統を踏まえつつ、新しい可能性を追求しようと、1997年に結成した。

今公演のコンセプトは「次世代に引き継ぐ」。先日行われた会見では、三響會の、亀井広忠・田中傳左衛門・田中傳次郞の各師に、能楽界・歌舞伎界の次世代として、シテ方観世流の観世三郎太師、歌舞伎俳優の中村隼人師が登壇。

亀井広忠師は、2016年に市川團十郎(当時、海老蔵)師の公演(この時は狂言、能、歌舞伎)で、カーネギーホールで演奏した経験がある。会見では「日本のホールは優秀なので、音響面ではそれほど変わらないが、“小屋の重み“と言いますか、ホールそのものの重厚感や、空気感に、世界中の音楽家が目指す聖地だと思った」と述べた。

また、今回の公演の実現に関わったD-T株式会社代表も務める田中傳次郞師は、「9年前カーネギーホールを訪れた時に、ホールのすごさを体感し、いつかここで演奏してみたいと思った。コロナ禍で絶望し、もう海外公演はできないのではないかと思ったが、この公演で日本の伝統芸能が世界へ挑戦するリスタートになれば」と話した。

能楽界からは、観世三郎太、観世喜正、坂口貴信、大槻裕一、竹市学の各師が参加する。公演の演目やその他の出演者については、三響會ホームページ参照。

日 時  2025年11月14日(金)20時開演

会 場  ニューヨーク・カーネギーホール(収容人数:2,500名)

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